2008/06/30

EURO 2008 GER×ESP 決勝

何度も書きましたが、この大会は試合に向けていかによいコンディションをもたらせるかにつきました。
前の試合でいかによいパフォーマンスを見せても、次の試合ではガラッと変わってしまう、という現象を何度観せられたことか。
そしてこの試合は、まさによいコンディションを維持してきたスペインと、尻上がりにコンディションを上げてきたドイツの勝負だったわけですが、それであればドイツにチャンスがあるかと思いきや、スペインの華麗なフットボールはそれをはるかに上回っていました。
試合内容としては4−0でもおかしくありませんでしたが、それでもドイツ守備陣の尽力で1点に押さえ抑えられただけでも賞賛に値します。特に前半調子が上がらず、らしくないポカの多かった大ベテラン、レーマンの活躍には感動。
しかしそれを上回るF・トーレスのゴール!
すばらしい。本当にすばらしい。ラームが体を入れるや一瞬の判断で裏に回り込んでボールを確保し、最後も冷静にレーマンの動きを見て流し込んだあのゴールは、テクニカルなスーパーゴールの数倍価値のある本当のスーパーゴールだと思いました。
結局得点はこれ1点だったものの、そのゴールだけでもう十分。ドイツ攻撃陣は開始直後をはじめ、時折よい動きを見せたものの、その後のスペインの試合運びの前には輝きを取り戻すことはありませんでした。
しかしああなってしまっては致し方ないかと。
グループリーグ、トーナメントを通じて華麗なフットボールを見せたチームが優勝したところで、誰が文句をつけられましょう。途中から守備陣(不安定だったのは1試合目だけ)もまったく落ち着いたものでした。
アラゴネスは誰一人特別扱いせず、そして全員で優勝を勝ち取りました。勇退は残念ですが、すばらしいチームを本当にありがとう。


どこにも行きません

どこにも行っていません。
船になんて乗っていません。船で酒を飲みすぎて船酔いだか二日酔いにだかになんかなっていません。
到着するなり温泉に入って休憩所で爆睡したりしていません。
べっこう丼も食べていません。ですから唐辛子醤油の漬け刺身がべっこうだなんて知りません。
三原山になんて登っていません。ですから筋肉痛になんかなっていません。
温泉つきの宿で椿油の天ぷらフォンデュなんて食べていません。
夕食後に外に出てお酒なんて飲んでいません。
ですから漁師と土建屋が集まる地元の居酒屋でお酒をおごってもらったりなんてしていません。
朝に手作り豆腐なんて食べていません。アジの干物でご飯三杯なんて食べません。
火山博物館になんて行っていません。ですからストロンボリ式噴火がどういうものかなんて知りません。
地魚の寿司なんて食べていません。ですから満腹になんかなっていません。
私はどこにも行きません。私はここにいます。
20080629-oshima4.jpg 20080629-oshima7.jpg 20080629-oshima2.jpg 20080629-oshima5.jpg 20080629-oshima1.jpg 20080629-oshima3.jpg いいともー


2008/06/27

EURO 2008 GER×TUR RUS×ESP

トルコは今大会もすばらしかった。ここまで何度も逆転劇を演じてきたこのチームに、今回もまた奇跡を想像せずにはいられませんでしたが、それでも最後はこれが経験の差なのか、結局ラームのシュートに阻まれてしまいました。
トルコが良すぎて見えにくくはなってしまったのですが、ドイツも決して悪くありませんでした。トップの選手で得点し、また中盤の選手が押し上げて得点し、とバランスのよいチームであることは間違いありません。

今大会で最大の敵は、コンディションなのかもしれません。
ここまで観てきて、コンディションをずっと通して保てているのはスペインだけのようです。
とはいえじゃあロシアが悪かったかというとそういうわけではなく、スペインが特に後半は圧倒的でした。
ビジャの怪我はまったく計算外だったでしょうが、ためらいもなくセスク投入。これがまたよかった。
昨日も書いたように、ターゲットマントーレスとストライカービジャをイニエスタをはじめとする中盤が支えていく、という形はハマればすばらしいパフォーマンスを見せますが、しかしなかなかハマらないとそのままズルズルといってしまう可能性も秘める諸刃の剣。もし前半のまま進んでしまっていたら、何か思い切ったカードをヒディンクが切った場合に流れを変えられることも。
しかしトーレスをターゲットマンにして4人の中盤が交代で飛び出していくのであれば、ビジャのスペシャルなプレーを失っても、逆に安定した攻めが可能。また攻めてさえいればピンチも最小にできる、という実に効率のよいフットボールができるわけです。
唯一ともいえるロシアのチャンスさえも当たってる聖カシージャスに阻まれ、こうなっては打つ手なし。
ここまでベストバウトと思われるイタリア戦(今のところイタリアDF陣だけがスペインの中盤構成力を封じています)以外はきちんと勝利しているスペインに流れがあるか?伝統の内部分裂も起こしていないし。

しかし繰り返しますが今大会の敵はコンディション。どうもウィーンもバーゼルも今年は暑いらしい。
さて決勝が楽しみですが…凡戦にならないといい。熱い試合が観たい。


2008/06/26

EURO 2008 準決勝展望 RUS×ESP

ドイツとトルコはどちらも持ち前の粘り腰で粘り倒しましたね。
最後はフリンクスを切り札として出せたドイツの選手層で決まった印象ですが、
トルコも恥ずかしくない試合振りでした。何なら全体的にはトルコの試合運びのほうが美しかった。
しかしドイツの1点目。ポドルスキからシュヴァインシュタイガーの得点はポルトガル戦のデジャヴかと。
すばらしい。またフリンクスが使えるようになったのは決勝に向けてひたすら大きい。

さて今夜はロシアとスペイン。唯一グループリーグを1位通過してきたスペインにはいいところを見せてもらいたいものですが、ロシアは本当に怖い。ベスト4に残ったチームの中で「何をするべきか」という質問に対してもっとも明確な答えを持っているチームです。
スペインのほうがまだ少し迷いがあるようですが要はこの試合、好調のビジャとトーレスが機能するかしないかだけの話。すればスペインしなければロシア。
単純なテーマですが、見どころアリ。


EURO 2008 準決勝展望 GER×TUR

やっと納品が終わりました。眠い。
まだもう一つあるけど。眠い。

さてしょうもない愚痴はさておき、いよいよEURO準決勝GER×TURです。
しかし展望も何も。
トルコはケガや出場停止でレギュラー組が9人出れないとのコト。
もしかすると怪我人はブラフの可能性もありますが、それにしても出場停止選手は間違いなくいるので
トルコが勝つのは大変難しい状況のようです。
ドイツは前試合のように上手く連携できるか?トルコの大金星はあるのか?


2008/06/23

EURO 2008 ESP×ITA ギリギリの攻防

これまでドナドーニの采配をこき下ろしつつも、それでも期待もしていたのかもしれません。
しかし今までの悪口をドナドーニが越えることはありませんでした。
カッサーノを先発に起用したことから、もしかして前半カッサーノでかき回して
後半デル・ピエロ交替という戦略をやるかと思ったところ、結局登場は延長後半途中から。
12分ではいかに偉大なベテランでも何も変えられませんでした。
キエッリーニはその優れた身体能力で、そしてパヌッチは劣る身体能力もベテランらしい読みでカバーしてビジャとトーレスを押さえ込み、伝統の素晴らしい守備を見せてくれましたが、
結局輝きを見せることのなかったトーニを交替させることもできず無駄死に。
スペインはグロッソにイニエスタを封じられ苦しい展開も、それでも何度かチャンスを作りながらブッフォン、ザンブロッタを加えたイタリア守備陣に完封。
しかしこれはイタリア守備陣を褒めるべきでしょう。
結局PKになるも、こうなるとブッフォンが当たるかカシージャスが当たるかだけの話。
どんな形でもスペインは踏みとどまりました。
ここで踏みとどまれたのはスペインにとって大きいのでは?
もはやこれ以上のタフな試合はないような。問題はここでの疲労が後に響かないかどうかだけ。
しかしイタリアは惜しい星を落としました。もったいない。


2008/06/22

飲み→EURO 2008 NED×RUS 番狂わせは批評家泣かせ

久々に新宿は樽一で飲み。
岩牡蠣は大振りでしかし大味でもなくグッド。いつもの浦霞と天山酒造の七田をいただきました。
いつも美味しいお酒と肴をありがとうございます。幸せでがんす。
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さあ起きた番狂わせ。
前にも書きましたが、ヒディンクはまったく怖い監督です。
フットボールにおいて、局面を打開するためには選手交替がもっとも有効な手ですが、
それはバランスを崩してしまう可能性もある諸刃の剣。
しかしヒディンクはためらいもなくそれをやってのける。
マルコもその選手たちもパフォーマンスではまったく劣っていませんでしたが、
ロシアチームの戦略と精神力にやられてしまいました。
オランダ人監督対決は、ヒディンクに一日の長がありましたね。
これでトーナメントのバランスにズレが出てきました。
スペインとドイツが有利になってきたか…?


2008/06/21

飲み→EURO 2008 CRO×TUR あきらめない男たち

高田馬場のぼっけもんで飲み。
初めて行きましたが、食事の盛り付けなど大変美しく高評価。味もよかったです。
焼酎が豊富なのがうれしい。しかし私は二日酔いにならないようあまりいろいろ飲まないので長雲ばかりでしたが。

クロアチアを優勝候補としてあげていましたが、ここで敗退。
クロアチアは輝きを失わず、自分たちのフットボールを忠実に続けていましたが
トルコのしぶとさがそれを上回ってしまいました。
90分そして120分必死に耐えていたのに延長終了間際についに点を入れられてしまったら、
普通は、少なくとも日本代表だったらこれまでつないできた糸が切れてしまいそうなところです。
しかしトルコは違う。
その終了直前ロスタイムに同点弾。ありえない。どんだけハートが強いんだ。
こうなってしまうともうPK戦になろうが、すでに勝敗は決したようなもの。案の定トルコが勝ちあがり。
昨日のドイツといい、トーナメントに入ると「いかに美しいフットボールをするか」ではなく
「いかに強いハートを維持できるか」になってくるわけですね。つくづく面白い。
トルコは親日国なのでなんとなく肩入れしたい。がんばれトルコ。全大会のギリシャになれるか?


2008/06/20

不良ドラマ問題

どうやら「不良」と十把一絡げにまとめた人物像をドラマに登場させて、それを奨励しすぎているという問題が一部マスメディアや評論家たちによってとりあげられているようですな。まぁ確かにちょっとねぇ。

私がそれについて何か言うのもナンですが。まったく。

ちなみに私の中では、
すねて不良になった野球部員たちが野球を通して更正していくドラマはギリOK。
まあ経緯はさておき、喧嘩や喫煙など迷惑行為をやめて更正するのであれば、許せるかなと。
野球からんでるし(単なる好み)。
しかし「更正」もいいけど、「更正」する必要のない人間のほうがはるかに徳が高いわけで。私も反省。
ヤクザの娘が友情さえあれば特に不良であり続けるについては触れず、単純に自分が強いからってやたら助けちゃうドラマは完全NG。いいわけないでしょ。仲間以外にもきちんと礼儀や敬意は必要でしょ。
物語のどっかでは言ってるのかもしれないけど、全体的なイメージには希薄。

私は金八ファンでもなんでもなく、むしろ生理的に受けつけないのですが、それでも坂本金八は生徒だけでなく同じくらい親にもその責任を叱責していた気が。最近のはそうでもないのかな?観てないからなぁ。

だから私の理屈では「先生が活躍する」ドラマは何かが間違ってる。「先生の苦労」を描くならいいけど。
先生に尊敬をいだいたり、先生から人生の金言をいただいたり、あるいは特に何も感じなかったり、というのは実際にあることでしょうが、基本的には子供の教育は親の責任だと思うしね。
未成年が悪さしたらすべて親が悪い。だから親がきちんとしないといけないと。
不良+先生ドラマはすべてその原則を忘れてるかもね。あくまで私の理屈ですが。

最近のバカ奨励?もカンに触りますが、
「すごく努力して勉強もスポーツもそれなりにできるようになった少年が、怠惰な親や教師をやりこめる」
みたいなドラマがあってもいいんじゃないのかしら。これじゃ視聴率取れない?それとももうある?

まあ、全然ドラマとか、観ないんですけどね、私。


EURO 2008 GER×POR 反撃ののろし

どうなってるのドイツ、という疑問は愚問。
いつもドイツという国のフットボールはこう。トーナメントに入ると急に強くなる。
しかしこれまでのグループリーグは何だったんだと言いたくなる急激なフォーメーション変更。
フリングスの怪我もあってやむを得ない部分もありますが、グループリーグの試合ぶりから分析していたポルトガル首脳陣もやられたという感じでしょう。
獲った三点ともポルトガルとは異なりすべてセットプレー。しかし4-4-2になってバラックのスペースが増えセットプレーをもらいやすくなったのも事実。
ベンチ入りはできなかったもののレーヴの完全な作戦勝ちだったのではないでしょうか。
スコラーリの悔しそうな顔が印象的でした。ポルトガルチームは悪くなかったけど、完全にやられた。
さて面白くなってきた。このところこの好調を維持できないドイツ。どこまでいけるかな?
がんばれDeutschland!Über Alles!


2008/06/19

EURO 2008 GRE×ESP RUS×SWE

アラゴネスもBチームを選択。
スペインは控え選手の層に疑問があったので、これはこれで正解だったかと。
しかしハリステアスに先制されたときは驚いただろう。ギリシャは一瞬だけ前回大会の輝きを取り戻した。
しかしスペインは逆にそれで気が引き締まったのか、その後はきっちりと試合をまとめました。イニエスタが指揮棒を振ればきちんと形になる。

古豪復活。
ヒディンクというのはたいした監督で、この人の勝たなければいけない試合での戦略は明快だが的確。
ロシアはかつてのような個人能力に頼ったチームではないが、有機的に動きよく統率されたチーム。
怪我を引きずるターゲットマンに頼らなければならないスウェーデンとは対象的でした。ズラタンはよくがんばったけど。94年のW杯での両チームはちょうど逆の印象だったような。
個人的には皇帝モストボイやオノプコ、サレンコらがいたロシアが好きですが。


2010W杯南米予選 BRA×ARG

今フットボールといえばEUROですが、こちらもグループリーグが終了し、毎日フットボール漬けもこれで終わりかと思っていましたが、ふとCSのTBSチャンネルをつけるとW杯の南米予選ブラジル×アルゼンチンをやっていたので観てしまいました。

ドゥンガのブラジルチームを観るのは実はこれがはじめてなのですが、今回はホームにアルゼンチンを迎えながらカカとロナウジーニョを欠くメンバー。ロナウジーニョはともかく、カカがいないのは痛い痛い。
しかしドゥンガは面白いチーム作りをしていますね。いわゆる守備を固めてのカウンターフットボール。ブラジルといえば常に攻撃陣に目が奪われて忘れがちですが、その強固な守備陣は伝統的にすばらしい。そこでドゥンガは性格かもしれませんが「がっちり守ってチャンスがあればその高い個人能力でカウンター」という戦術をチョイスしたように見えました。
なかなか理にかなってる。特に今回のようなゲームメーカー不在の状況では。
アルゼンチンは相変わらずのえげつない中盤からのディフェンスから前線へのつなぎでゲームを作ろうとする。これもまた伝統的で強健なスタイル。
で、結果的には0-0のドロー。
最後にメッシが大チャンスを作るも外してしまい(相当疲れたように見えました)残念。
ブラジルの守備は完璧でしたが、全体的にはアルゼンチンの試合でした。このままだと次はアルゼンチンのホーム、変化がなければ今度こそアルゼンチンが決めてしまいそう。
ブラジルは次の試合までに相当な立て直しが必要のようです。どうする闘将ドゥンガ。


2008/06/18

EURO 2008 NED×ROU FRA×ITA

すでに8強入りの決まっているオランダはBチームでルーマニアと対戦。
しかし堅実に試合を運ぶBチームは、圧倒的な支配率でルーマニアに流れを与えることなく、
気がつけば2点をきっちり獲って勝利。なんという大人の勝ち方。
同じくBチームを出場させたポルトガルとは明暗くっきり。
こういう勝ち方をすると選手層の厚さは自信に直結します。
もしかすると今のオランダには死角はないのかもしれない。

一方の試合は有力国二国による大凡戦。
リベリーの負傷退場は本当に不運としても、アビダルのレッドカードの影響もあって、
フランスは結局マケレレの位置からトップまでボールを放り込むしかない有様。
これではいくら今解決策を見失っているイタリアであっても、実力を出しさえすれば勝ててしまう。
トラブルはあったもののそれでもまだ興奮のあったW杯決勝ほどにも試合は盛り上がらず、
そのままイタリアの勝利。しかし同じように調子の上がらない2チームであったなら、
それでもそれなりにしぶとさをもつイタリアが勝つのはよかったかもしれない。
もしかすると遅れた爆発がトーニや今回出番のなかったベテラン、デル・ピエロに起こるかもしれない。
それにしてもイエローをもらいすぎた感もあるが、だからこそ。少しは考えるでしょうから。


2008/06/17

EURO 2008 POL×CRO AUT×GER

クロアチアは今回の伏兵でした、というとクロアチアに失礼かも。
イングランドを下してこの場に立ち、予選リーグ全勝、というチームを伏兵呼ばわりはない。
この際ですので言ってしまいますが、優勝候補です。
ポーランドはそれでも苦しめましたが、個人の技術の差が歴然としていました。順当か。

ドイツの試合はたいていドイツを応援します。昔から好きだったからです。
しかし例外が二つ。ひとつはもちろん日本戦。日本人ですから。
もう一つがこの、勝手に第二の故郷と言っているオーストリア戦です。
しかしこの試合、この試合こそまさに「審判によって台無しにされた一戦」であったでしょう。
ミスジャッジは誰にでもあります。ミスジャッジを味方にできてこそ勝つべきチームと言うくらいです。
しかしこれは違う。これはひどい。信じられない両チーム監督退席。
これはひどい。こうなってしまえば戦術などというものは消滅し、後は単純に個々の実力差だけが浮き彫りになってしまう。これではオーストリアに勝算などありはしません。
キーナスと投入などは適切な交代ながら、しかし起死回生とまでは行きません。
ドイツは攻撃陣の動きの悪さを、守備陣が完璧にフォローしてこの勝利に結びつけました。
オーストリアは残念、ドイツはおめでとう、しかし審判は地獄に落ちるがいい。


2008/06/16

EURO 2008 SUI×POR TUR×CZE

スコラーリらしくないとは思ったが、ポルトガルはその好調さゆえにBチームを送り出してきました。
もちろん彼らはその存在をアピールする場と捉え、全力でプレーしたのですが、その分バランスが前がかりになってしまっていたもの確か。
結局ツベルビューラーとフォンランテンを入れたにとどまったスイスが総合力に勝ったといえるだろう。ましてその二人が活躍してしまっては、ポルトガルは控え選手たちは輝きを見せはしたものの順当な結果。
一番怖いのは、これでポルトガルのバランスがおかしくなってしまうこと。スコラーリほどの監督ならばそんなミスは犯さないとは思いますが。
スイスのクーン監督はこの試合で勇退。お疲れさまでした。フォーマルながらよいフットボールでした。

先日ドイツ国民の悪夢の日、という言葉を使ってしまいましたが、そんなのは甘かった。
これこそまさに悪夢だったでしょう。チェコ国民が昨晩見た試合のことです。
近代フットボールの称号ふさわしい、美しいブリュックナーのチェコチームは、今まさに世代交代を迎え成長段階にあると言えます。それ故に問題もいくつかは抱えているのですが(前述の通り)それでも落ち着いてコントロールされたこのチームは前半〜後半30分までを完全に掌握していました。
しかしそれが1点でガラッと変わってしまった。ここはおおらかで明るいトルコ人の国民性か、名手チェフの信じられない(雨のせいでしょうが)ミスもあり一気呵成に3点を重ねての勝利。
観ていて目が点になりましたが、これもまたフットボール。今日は素直にトルコを讃えましょう。
チェコは敗れはしましたが世代交代は上手くいっているようですね。当分は強国でありつづけるでしょう。
勇退するブリュックナーの緻密で美しいフットボールを、もう少し観たかったのですが…。


初の三連敗

とはいえこれまで62試合で2連敗ですら2回だけだったので、これまでが良すぎたと解釈します。

おっと失礼しました。我が阪神タイガースの話です。

しかし連敗している状態での初登板は、鶴にはちょっと重荷だったかなぁ。とはいえ初回に6失点では。
それでも一時は同点に追いついたわけで、打撃陣は責められません。
この試合逆転勝利してたら、ぐっと波を確実なものに引き寄せられたかとは思いますが。
それでも貯金は19。これで脱力しないで次きちんと勝てれば問題なし。
鶴もいい経験をしたと判断します。今日は。

ベテランの活躍も大きい今シーズン。
今年優勝しないでいつするんだという感じですので、がんばって応援していきたいですね。
さあビジターで関東に来たら応援行きますぞ。
応援補助(タイガースファン以外もOK)募集中です。ビールをおごるので六甲下ろしだけ覚えてください。
20070822-hanshintigers.jpg フレーフレフレフレー


2008/06/15

飲み→EURO 2008 SWE×ESP GRE×RUS

昨晩は新宿に飲みに。沼田でハイボールと煮込み+ピーマン2号。
牛シチューがえらく美味しかった。その後は飛び込みで入った沖縄居酒屋。
珍しくビールをあおりまくってしまった。夏かしら。
誘ってくれてありがとう。また飲もう。>三人様

ダビド・ビジャがすごい。
すばらしいFWなのは知ってましたがこんなに勝負強かったとは。認識不足でした。
前半はフェルナンドとズラタンが得点する、獲るべき人が獲る展開。そして最後にビジャが決めたというこの事実が、ズラタン1枚のスウェーデンと2枚看板のスペインの差、ということになるのではないでしょうか。
さてスナイデルといいビジャといい調子のいい選手をかかえ、ここ数年力弱く勝ちきれなかったこの2国の大会になるか?DF陣の充実ではオランダに分がありそうですが。

レーハーゲルの「ギリシャフットボール」は分析されすぎていたのかもしれない。すばらしいフットボールなのだが、その性質上先制されてから押し戻すことは難しいフットボール。将棋で言えば穴熊か。
結局ほんの少しのほころびをついたロシアが勝利をされっていってしまった。
それでもギリシャを連続出場できる強国に育て上げたレーハーゲルの手腕はやはり評価したい。
さすがカイザースラウテルンを大穴優勝させたオットー。老将の今後にも期待。


2008/06/14

EURO 2008 ITA×ROU NED×FRA

イッターリアは本当に惜しい星を取り漏らしてしまいました。
前半の3回にも及ぶコーナーキックでの猛攻などは、確実に点を入れなければならなかったのですが、
そこを逃してしまったためにルーマニアの復調を招いてしまう始末。
すばらしいブッフォンがそこにいたおかげで引き分けですんだともいえますが、
やはり前半に1点取っておけばずいぶん流れも違ったでしょうに。
久々にデル・ピエロが弾き振りのごとく、攻撃陣を完全に美しく指揮していましたが、
その他の演奏者たちの動きはやや硬く、笛吹けど踊らず。
これだったら先発で出すのではなく後半頭からデル・ピエロ投入で流れを変えたらよかったと
思うのですが、やはりドナドーニにはそんな知識はない。イッターリアはいつでもこう。
ルーマニアが劇的によかったわけではないので、これは本当に惜しい取りこぼし。
望みはつながったものの、次のフランス戦は本当に難しくなりました。

一方オランダは本当にすばらしかった。
「交代策」という言葉がありますが、マルコはこれの意味をよく知ってる。偉大なFWだったからこそ
「試合の流れ」というものを感じ取る能力があるのかもしれません。来年からのAjaxも楽しみです。
もはやフランスについては何も書くことがない。アンリの先発が正解だったことは証明したものの、
オランダが良すぎて完敗。しかし前戦の失敗からは一歩前進。次戦はもしかするともしかするかも。
イタリア国民には頭の痛い話かもしれませんが…。


2008/06/13

EURO 2008 CRO×GER AUT×POL

ドイツ国民にとっては悪夢のような夕べだったのではないだろうか。
クロアチアはドイツチームよりも間違いなく高い個人能力を、ただ高いままにはしないでおいて軽快に、しかし必死に組み合わせてドイツの最後の猛攻もしのぎきりました。
スルナの1点目は芸術にも等しい。
情熱に支えられたビリッチの考えるとおりに選手たちは動き、そして達成したのです。
しかし本当にクロアチアの選手は本当に上手い。何度も「うめぇな」と独り言。
シュケルやボバン、ヤルニやプロシネツキのいた98年チームに勝るとも劣らないよいチームです。
しいて言えばシュケルやボクシッチのような大砲が一人いればもっとその技術が生きそうですが。
ドイツはまったく残念。シュヴァインシュタイガーの最後の愚行はさておき、あれだけまとまりなく試合してしまっては…。はてさてオーストリア戦までに修正できるのかどうか。
マリオ・ゴメスの爆発がなければ難しいか…。

エルンスト・ハッペル・シュタディオンがプラーター・シュタディオンだった頃、
私はウィーンに住んでいたので何度か足を運んだものです。代表やアウストリア・ウィーンの試合を観に。
さて相手はポーランド。試合の最初の主導権は握ってたと思うのですが、先制したのはポーランド。
このあたりがらしいというと悲しいけど、らしい。
先制点はポーランドを調子付かせてしまい、その後はかみ合わない展開。
ああ、このまま終了か…と思ったところでまさかのPK。
ゴールを決めたのが名古屋にいたバスティッチなのが嬉しいですが、まさにぎりぎりのドロー。
これでオーストリアは最後ドイツに勝つしかなくなってしまった。
同じく後がないドイツがそんな優しさを見せてくれるはずがありますまい。とほほ。
でも上述の混乱をドイツが解決できなければ、もしや…。


2008/06/12

EURO 2008 CZE×POR SUI×TOR

うーん個人的にはコレルとバロシュの2トップにしてほしかった。
しかしかつてのネドベド、ポボルスキ、ロシツキらが揃ったときのような中盤を構成できなかったのでしょう。
尊敬するブリュックナーのやることですからこれが最善だったのだと思います。
後は自力の違いだけかと思いますが、スコラーリのポルトガルはどんどん強くなってる。スコラーリがチェルシーに去った後も(個人的には楽しみ)しばらくはポルトガルは有力チームでいられそうですね。以前の詰めの甘いポルトガルはいなくなりました。

スイスは開催国ながら敗退決定で残念。最後の最後に…。
しかし得点者がトルコ2点とトルコ系スイス人であるヤキンの1点というのが不思議で面白い。
トルコはいつでも変わったことはしないが、基本がしっかりしている。だからこんなことも起こるのでしょう。スイスも悪くなかったけど、小さくまとまりすぎていた。差は小さかったのですが。


2008/06/11

EURO 2008 ESP×RUS GRE×SWE

フェルナンド・トーレスが大人になりました。
確かに結果だけ見れば無得点、途中交代。しかしこの途中交代も私にはそれまでの献身的な動き故の疲労と守備がためによるものにしか思えず、決して恥ずかしくないプレーでした。
消えないプレー。ロシアのDF陣は常にトーレスが目に入り、スペースを空けてしまいました。こんなスペイン見たことない。トーレスに10点。

一方ズラタンはその高い能力を代表でも久々に公開。
ギリシャは通好みのいい意味で「つまらない」試合を今大会も展開。スウェーデンの気持ちが少しでも切れることがあればそこにつけこんでやるぞ、とばかりに高いテンションでがっちりと守っていました。
前半はそれが完全に成功。
しかしあまりにもがんばりすぎたのか、逆に相手にリラックスさせてしまった。スウェーデンも気を抜かなければ後は自分たちのペースと気づいてしまったか、結局後半はスウェーデンの試合に。
そこへきてズラタンに実力通り動かれたらギリシャに打つ手なし。残念。


EURO 2008 ROU×FRA NED×ITA

フランスはルーマニア集中力を切らさず残念な結果でしたね。
リベリーとマケレレからの良質なボールをアネルカ、ベンゼマ、ゴミスが優等生プレイしかできずに無駄にしてしまう繰り返しだったように思います。
決して悪いプレーとは言いませんが、やはり優等生プレーだけでは難しい。変化をつける「異様」がなければこのレベルではちょっと難しいかも。
フランスは昔からそういうフットボールなイメージ。だからカリスマ達は前に行かなければならず負担が大きいのでしょうが。カリスマ不在のフランスではこのくらいが限界か。

その点オランダはもともと「異様」のチーム。
異様が空回りすることも少なくありませんが、今回はそこそこいい感じですね。安定感はゼロでしょうが。
イタリアはいつも通りの試合運びで悪いところはなし。しかし良くも悪くもそのプレースタイル故に「調子のいい」チームがあると勝ちきれません。EUROは何故かいつもどこかのチームが「ノッてる」ことが多いので、今回もいいところなしで終わってしまうかもしれません。
誤解しないで欲しいのですがイタリアは悪いチームではないのです。いつでも及第点。しかし「ノッてる」チームに勝てるチームではないのです。少なくともドナドーニにはそれを打開する知識はないでしょうから。歴代のチェザーレ、ゾフ、トラップ、(リッピは除いて)ドナドーニ、全員そんなものは持っていないのです。


2008/06/09

泥んこ王子4連覇

ラファエル・ナダルが全仏オープンを4連覇。
ボルグ以来二人目の快挙だそうで、にしても1セットも落とさずに優勝とは、「クレーコートの王様」はますます健在。
ちょうど昨年の6月11日にも同じような記事を書きましたが、はてさて来年はどうでしょう。
もう2年くらいは木こりと泥んこ坊主が席巻しそうな気がしますが、そろそろ新しい駒が見てみたい。

さて全仏OPも終わったことだし、EURO2008に集中しよう。
オーストリアは惜しい星を落としました残念。決定力不足か…。さてどこが優勝しますかね。
20080609-nadal.jpg とにかくナダルはおめでとう


第58回安田記念的中!

本日東京競馬場で行われました第58回安田記念、見事に三連複+三連単的中しました。
強力な香港勢を含む有力馬勢の中にあって、岩田康誠に乗り変わったウォッカと、中山記念、マイラーズカップと馬券内に食い込んできたエイシンドーバーの上がり目に期待して
5番1着3番3着固定で大正解。
ウォッカはあくまで私見ですが、ダービーの記憶のせいなのか、四位くんや武さんの乗り方に多少の
疑問があったので(まあ馬の体調もあるのですが)攻めの岩田くんに乗り代わったことで一位予想。
二着が読めなかったので、三着を末脚のあるエイシンドーバーに固定して総流し三連複三連単32点。
思ったとおり香港の有力馬アルマダが二着に飛び込み、ほぼ予想通りの展開でした。
すばらしいよ岩田くん!園田出身!(関係ない)なるほどこれがひとつのウォッカの解決法かと。
この実力馬が体調十分ならマイルでへばるわけないんだから押して前目でいいと。
そうすればその末脚が確実に生きると。なるほど納得です。
展開まで予想通りになった日は本当に気持ちがよい。
いつもそうじゃないから競馬は面白いのですが。さあ勝利ビールを飲もう。
20080512-beercat.jpg かんぱい


2008/06/06

酒豪娘たちは女性自身を読むか

高円寺ちょろりや金魚で呑む。
こちらのお店は連れ合いの友人のお店。連れ合いの元バイト先の元店長。元ばかりですが。
小上がりとカウンターでよい感じのお店でした。お食事もなるほど美味しいのでまた利用したいです。
女性三人と呑んだのですが、私とて決して酒のペースが遅い人間ではありません。
しかし彼女たちがぴったりとマーク…どころか時々追い抜かれさえする有様。
知ってはいましたがそれが三人揃うとなかなか壮観なものです。
結局終電も忘れて呑み呆け、断片的に覚えている話は
・仕事論
・ハンサムバカ長髪ハゲは大人になれるか
・美容院で女性自身を手に取るか取らないか
・ミドリフグと犬アレルギー
だったかな。思い出すにくだらない、しかしよく笑いました。笑いは健康の素。笑いましょう。
みんなちゃんと仕事できてるのかしら。おじさん心配。
20080512-beercat.jpg 東京ダービーは外したが乾杯


2008/06/01

ありがとう鈴木啓之騎手

5月31日付で大井競馬に所属していた鈴木啓之騎手が、調教師免許を取得したことをうけ、
このたび騎手を引退されました。
キャリア25年 通算1233勝 勝率9.6% 連対率20.6%はどこに出しても恥ずかしくない成績。
とりわけアポロピンクで勝った東京ダービーや、
最近でもウエノマルクンでもぎ取った東京記念など、その記録は輝きます。
私も浅いキャリアながら、鈴木騎手の後方一気には大変お世話になりました。
浦和開催の第2回5日目、メインレースでマイハマクルーズを駆り、真島君のグリーンベルトに追われながらも叩いて1位に飛び込み、鞍上で涙した鈴木騎手の姿を忘れません。
これからは調教師として、南関はもちろん中央・世界に切り込めるような名馬を育ててほしいと思います。
20080602-suzuki.jpg お疲れさまでした