2008/11/24

2008年宇宙の旅

もう20回は観ているのですが、放映しているととつい観てしまう名作「2001年宇宙の旅」。
40年も前の作品ですが、キューブリックは劣化しないのがすごい。
この映画いろいろな解釈がされていますが、映画の後に執筆されたA.C.クラークのノベルの助けを借りれば
・超存在によって配置された第一のモノリスによって類人猿は人類に進化。
・月面に配置された第二のモノリスの発見によって人類の発展を確認。
・木星の衛星軌道上に配置された第三へのモノリスに到達する者を一人選別(他の者は除去)して、更なる高次元の存在スターチャイルドへ昇華。
というのが大筋と言われています。その間に乗組員とコンピュータHAL9000の諍いなども書かれていますが、
クラーク版を正とするのであればこれは装飾品に過ぎないと言えそうです。
しかしこの偉大な映画は世界中でたくさんの解釈がされています。その中でも私が気に入っているのが、日本サイトでも一件(他にもあるかもしれませんが)、米サイトでもいくつか似たものがありましたが、
「デイブによるHAL9000を利用した殺人計画に対する、"超存在"の与えた罰」
というこの映画のエンディングについての解釈です。
木星の衛星軌道上で、光とさまざまな過剰な情報とに翻弄された末に老いと再生(胎児化)を体現させられるデイブのたどり着いた無機質な「部屋」を、
「地獄」であるとするこの解釈は、なかなか私好み。
ラストシーンを高次元の存在「スターチャイルド」が地球に戻った、とするのではなくあれを地獄における望郷の描写とするのはなかなかキューブリック的でよろしいのではないかと、個人的には思ったりなんかすることもあったりしちゃったりして。つんつん。
まあ、もはやどう観ても許される映画でもあるわけですが、あなたの解釈はいかがですか。
HALかわいそう


0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。