みなさんは妖星ゴラスという映画をご覧になったことがありますか?
メテオ(1979)、アルマゲドン(1998)、ディープ・インパクト(1998)といったハリウッドの隕石衝突パニック映画を、その壮大なイマジネーションではるかに置き去りにしてしまう1962年の東宝作品です。
何がすごいかってもう。先にあげた米国産三作品が
「地球に向かう隕石を、何とか壊すか軌道を変えるかして何とか生き残る」
という積極的なアプローチを行うのに対し、この妖星ゴラスは
「地球に向かう隕石から、何とか地球の軌道をずらして逃げて何とか生き残る」
というとんでもなく消極的なしかし強引なアプローチを行うのです。
方法はといえば、南極に大量の核燃料によるロケット噴射口を作って地球自体をひとつのロケットにしてしまう、というもの。もう完全に座り小便ものです。
とはいえもはやハイになってしまっている登場人物たちは全世界をあげてノリノリで噴射口を建設開始。途中工事中に何故か怪獣が登場したりして(笑)完全に軌道を変えることができず、多少の被害は受けてしまうのですがそこはそれ。生き残ったんだからいいじゃないですか思想。
ここで前述の米三作品なら登場人物らが抱き合い歓声とともに終わるところですが、そこがやはり日本人は真面目というか、最後に残る問題点が
「これ軌道ずらしたらやっぱ元に戻さないとまずいよね」というもの。
「南極は大陸だからいいけど、北極は氷だから大変だなー」
っておい!先に考えておけよ!というツッコミはもはや無力なのだった。
こういうものを私は作りたい。圧倒的すぎると思いませんか。
ゴラスの大きさは地球の約4分の3、質量は6000倍の黒色矮星
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