2010/10/01

北の大地で蠢く(2日目小樽編)

15:30時間通り小樽に到着。ここでのんびりした列車の旅も終了。
さよなら函館本線
小樽に着くとホームでは裕次郎さんがお出迎え。
渋いぜ裕次郎
さっそく駅前のホテルにチェックインしたら荷物を置いて出発。
祝津はおたる水族館行きのバスに乗る。目的地はおたる水族館ではない。
サンセットがやたら美しいと噂の祝津パノラマ展望台に行くのだ。
小樽の町から海岸線をすいたバスに揺られて25分。おたる水族館前に到着…と、人がいない。今日は金曜日。平日。それにしても人がいない。人っ子一人いない。
水族館はシャッターが閉まってる。隣にあるミニ遊園地のようなものも動いている形跡もない。人もいない。その上「祝津パノラマ展望台はあちら」というような標識もない。

何もない。

怖い。こうなるとひたすら怖い。
日は暮れ始めているというのに聞こえるのはカラスの声だけ。
しかしガイドブックの「おたる水族館横の坂を徒歩5分」という記述を信じて坂を登りはじめる。
登りはじめてはみたものの、どう見ても5分登ったところには何もない。
しかしここまで来て引き返すわけにはいかない。ホテルらしきものが見えるのでとりあえずそこまで…ひーひー坂がきつい…予想しない坂道徒歩に心が折れそうになる…本当にこの先に展望台なんてあるのか…なんなんだ…。
…と、カーブを曲がって泣きが入ってきたその時、石碑のようなものが見えた。ちょっと小走りになる。するとそこには展望台というかパッと開けた場所があり、看板を見ると
「祝津パノラマ展望台」
着きましたか。ありましたか。展望台という名前は言いすぎかもしれませんが、しかし

美しい景色。空。
有名な「鰊御殿(にしんごてん)」も見えます
ちょうど日が沈んできてどうにもこうにも。確かにパノラマ。
片方では日が沈み
片方では月がのぼってくる
一時はどうなるかと思いましたが、本当に来てよかった。本当に来てよかった。

しばしの間、空と海を眺めていたでしょうか。9月とはいえ北海道の夜は本当に寒い。しかも風。さぶい。地元の女の子二人が車でやってきて「寒いー」と言っていたので、やはり寒いのですね。ぶるる。

目の保養はできました。目と心はもう一杯です。
しかし腹がへりました。腹はペコペコです。
さあ、食事だ。
と、坂をテコテコと下ると、またビックリ。真っ暗じゃないですか。どこがバス停だったっけ。あわわあわわ。てかこれバスまだあるのか…やばいか…と暗闇の中(私はトリメです)バス停に着くと、なんと5分後に最終バス。ちゃんと調べておかないとダメですね。ラッキーとしか言いようがない。
なんとか終バスに乗れて小樽にもどる。
ちょろっとライトアップされた小樽運河を眺める。人力車の兄ちゃんが気さくに客引き。ありがとう、でも私は腹が減っているんだ。
さあ、食事だ。
小樽で食事。小樽といったら寿司だろうが。寿司しかなかろうが。
調べておいた寿司屋に行ってみる…と、店内はすごい待ち人たち。私たちは入れない。
入り口のへんでオロオロしてると、さらに後ろにご夫婦が来て「並んでますか?」とのこと。なるほどもしかして人気店ですね。

しかし物申す。これだけ並んでるんだから、一声掛けるのが客商売というものじゃないのかしら。店員たちは当然のように無視してる。「並んでろ、いつか食えるよ」とばかりに(イメージ)
というわけで私はこの店はイヤだなと思う。あえて店名は伏せますが、人気店なのだから美味しいのだろうけど、入り口のところでまごまごしてたら声を掛けてくれるお店が好きです。マゴマゴ。マゴマゴ。
ヨロヨロと店を離れ、第二希望のお店に電話してみる。すると「大丈夫ですよー」とのお返事。よかったよかった。「あの店のぶどうはすっぱいに違いない!」とキツネのように叫びながらモリモリと次の店まで歩くのでした。

おたる栄六」さんに到着。
すみません席とっておいてくれたのですねありがとうございますー。
さっそく座って瓶ビールを注文。もうすっかりサッポロクラシックがデフォルトに。
いろいろありますが、蛸の桜煮を連れ合いが注文。ほほういいチョイスだね。
お腹がすいてたのでもういきなり寿司を注文。
「地魚三昧」というおまかせ握りがあったのでそれを頼んでみる。
じゃーん
おおお15カンですか。15カンでこの価格は安い
食べる食べる。ンマーイ。はてしなくうまい。えーい日本酒いったれ。あっこちらにも国稀があるじゃないですか。地に入っては地酒を飲め。国稀ください。ぐびー。
飲むし食べる。ウニの殻焼きなんていいですね。
じゃじゃーん

ンマーイ。酒すすむー。
寿司15カンとタコとウニですっかり腹ははちきれそうだ。ごちそうさまでした。

フラフラと店を出ると、予定では屋台村に行ってみるつもりだったのですが…行ってみたのですが…ふむ。混んでる店とガラガラの店しかない。混んでる店は常連さんたち(推測)で入れそうにないし、すいてる店はちょと怖い。うーむ。
もうひとつの屋台村にも行ってみるが、ここは営業してない店まである。なんかちょと怖い。
それじゃーさっき小樽運河を歩いてみたときに見た小樽ビールの「小樽倉庫 No.1」に行ってみましょうか。
モヘモヘ歩いてお店に入る。おおービヤホールー。
さっそく小樽ビールのピルスナーとテリーヌを頼んでみる。
こんなんきたー
ンマイ。香りと甘みのあるすっきりビール。いかにも賞味期限の短そうなうまい生ビールでした。スキ。
しかし実はこのあたりですでにベロン。不確かな足取りでノコノコとホテルに戻り、今日も温泉につかる。ああ至福。フルーツ牛乳飲んだらいつの間にか寝てましたとさ。おやすみなさい。

(3日目小樽札幌帰京編につづく)

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