あるいは歯切りという名のフグ

仕事の日曜日。恐ろしいことに12時間近く作業していて一歩も家を出なかった。こういう日はイヤだ。
日中煮詰まって前からやろうやろうと先延ばしにしていた ハチノジフグ の歯切りを実行した。
歯切りとは。
歯切りとは、ハチノジフグやミドリフグなどの汽水フグは（汽水フグに限らずフグは）歯が伸びてしまうのだけど、自然界では貝を殻ごと食べたりして削れるものが飼育環境ではあまり削れずに伸びっぱなしになってしまうものがいるので行うものである。
うちには二匹ハチノジフグがいるのだが一匹（ザク）はさほど伸びてない。しかしもう一匹（グフ）が歯が伸びすぎて口がふさがってしまっていたため、思い切って切ることにしたのだ。
ボールに飼育水をためてタオルを投入し、その上にグフを乗せる。グフは臆病なくせに気が強いのでいきなりパンパンに膨らんで「ギーギー」と不平を主張。静まるのを待つ。おさまってきたらタオルでくるんで（直に手で触らないため。魚は手で触ると火傷する。）押さえつけ、おもむろに先のとがったハサミを口にいれてパチン、と歯を切る。びっくりしたらしくまた膨らむ。慌てて水槽に戻すも、小一時間は私のことが嫌いになったらしくこちらに近づかなくなってしまった。すまんな長い付き合いだ、許してくれ。
しかしやはり口は楽になったのか、その後ご機嫌取りに餌をあげたらバクバクと食べ始める。なんと現金な。しかしこちらとしては安心。
もう一匹は先月末から餌を上手く食べられなくなってしまって（食欲はあるようなのだけど）痩せ細ってきた。餌には飛びつくので水が悪いわけではないようなのだけど（水が悪いと食欲が落ちたりする）みるみる痩せてきて不安をあおる。このままだと今月中には☆になってしまうだろう。なんとかしないと…。
最近与えていない冷凍アカムシを買ってきてやろうと思う。あれならきっと食べるだろう。きっと。
1年3ヶ月前の2匹。もう2年半になるのかYOUたちとは。