UEFA EURO 2012はスペインの勝利で幕を閉じました。
まずはEURO2連覇、W杯合計3連覇おめでとうと言いたい。
スペインが強いフットボールをしたことは間違いない事実であり、
その偉業は純粋に褒め称えたいと思います。
しかしここであえて苦言。
スペインは果たしてもっとも強いチームではあったわけですが、
はたしてもっともすばらしいチームだったでしょうか?
もっとも魅力的で感動させるチームだったでしょうか。
もちろんスペイン国民にとっては、それに値するチームだったことは
言うまでもありません。 スペイン国民は何はさておき盛り上がって当然です。
それ以外の国のファン、とりわけ私たち日本のファンは、
普段からの応援や思い入れもあるでしょうがもうひとつ穿った目で
見てみてもいいんじゃないかと思ってます。
誤解を恐れず書いてみましょうか。
スペインという国が今やっているフットボールは、トーナメントを効率よく
勝っていくためのフットボールに過ぎないのかも知れないということです。
1) 支配率にはこだわらない。
2) 細かい戦術やゲームメークにはこだわらない。
3) 選手に無理をさせず「小さい理解」で各所で処理する。
この結果、怪我人や疲労は最小限に抑えられ、
また研究されることがないので全体的に有利に試合を運べます。
無論言うまでもなく、これらは高い選手たちの水準を前提に行われているものであり、
このボヤキが選手らの輝きを貶めるようなものでは決してありません。
ただ事実は事実。
そして結局これをすばらしいと言うかどうかは、評価する人間次第なのも事実。
これを新時代のフットボールとして受け入れていくのか、
それともそれ以前のやり方に思いを馳せるのかは皆の自由なわけですが、
私はオールドスクールなのでしょう。
クライフが以前から語っている「アンチフットボール」という考え方に
共感しているせいもあるのかと思いますが、
(クライフという人間にはいつでもひどく抵抗があるもののw)
それでも私にとってフットボールとは、やはり戦術であり国のカラーであり、
そしていつだって見惚れてしまうような、
バッジョでありガッザでありシュスターでありエッフェンベルクであり(以下略)
「大きい理解」をよりどころとするフットボールに思いを馳せてしまうものなのです。
先日オートバイMotoGPのレースをテレビで観ていても、
「WGPの頃はもっと面白かったナ」などと呟いてる私ですから、
20世紀製のポンコツの嘆きに過ぎないことは、重々承知ですけど。
それでもW杯や次のEUROでそういうチームが優勝したら本当に嬉しいんだろうナ。
苦言のつもりが、愚痴になってしまったところでどっとはらい。
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